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異世界転生神話 モコモコ道 ~いずれ魔王になる神は、最愛の女性を幸せにできない~ 作者:ムスイ
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第11話(一)モコモコの病気

■モコモコ、病気になる

その日、私はいつものように畑にいた。
畑を耕す、草を取る、種を植える、水やりをする。
いつもの光景だ。

しかし………気になることがある。
今日はモコモコが現れないのだ。
いつもなら、朝は必ず現れる。
「ムスイ、おはよ~!」
と。
しかし、今日は全く現れないのだ。

お昼近くになっても現れない。
気になった私は、モコモコの家に向かった。

(確か、モコモコの部屋はここだったな)

私は記憶にあるモコモコの部屋の窓から中を覗いてみた。
すると………モコモコがベッドで寝ていた。
顔が少し赤い。熱があるのだろう。病気だな。

私は窓を叩く。

(コンコン)

すると、モコモコがこちらを見た。
私を見つけると、モコモコが右手をこちらに伸ばす。

「ムスイ~………」

力なくそう言った。
しかし、体調が悪いのだろう。起きれないようだ。

私は窓枠に手をかけ、力をいれた。

(バキッ!)

壊れた。
窓枠を外の地面に置き、私は部屋の中に入った。

「モコモコ、大丈夫か?」

心配でそう聞くと

「うん………、ちょっと体がだるいだけ………」

あまり大丈夫ではなさそうだ。
私はモコモコの頭にのせてあるあるタオルを取る。
かなり温かい。思ったよりも熱があるようだ。
そばに置いてあった桶の中の水でタオルを濡らし、絞る。
そして、モコモコの頭に乗せた。

「ヒンヤリする………」

気持ちいいみたいだ。

「食事はちゃんととっているか?」
「食欲無くて………」
「そうか………」

食事がとれていないというのはあまり良くないな。
そこで私は「ピン!」とひらめいた。
良い案がある。

「モコモコ、ちょっと待ってろ。いいもの持ってきてあげるから」
「いいもの?」
「うん、とってもおいしい食べ物だ」
「おいしい食べ物?」
「そう、だからちょっと待っててくれ」
「うん」

そういって、私は窓から出た。


■「ぜんざい」を作ろう!

私がひらめいた食べ物は「ぜんざい」だ。
いつだったか「小豆」を森の中で発見した。
これを森の中で育て、大量生産に成功していたのだ。
いつか「ぜんざいを作ろう~♪」と思っていんだよね~。

私は森の中にある自分戦のための秘密基地(洞窟)に向かった。
そこにいろいろと道具をそろえていたのである。

まずは鍋を用意して、
小豆と水を入れて、火にかける。
煮詰まってきたら砂糖を入れる。
そしてぐつぐつと1時間ほど煮こむ。

いい具合に煮えたら
次は「小麦粉を団子にして平らにしたもの」をいれる。
いい具合に煮込んだら、完成だ

味見をしてみる。

「………うん、うまい!
 これならモコモコも喜んで食べてくれるはずだ」

私はそれを器に入れて、モコモコの家へと走った。
壊れたままの窓からヒョイッと中をのぞく。

「モコモコ、ただいま~」
「お帰り~」

窓から中に「トッ!」と侵入。

「食べ物を作って持ってきたんだけど………、起きれる?」
「う、うん………」

うんと言ってはいるが、ウンショウンショとかなりきつそうだ。
私はモコモコの背中に手を回し、起こしてあげた。

「大丈夫?」
「うん、大丈夫」

ベッドの上で上体を起こしたモコモコに、私は器に入った「ぜんざい」を手渡した。

「はい、これ」

見慣れない食べ物を手渡され、モコモコは目を丸くしそれをみている。

「えっと………なに、これ?」
「これはね~、ぜんざい、と言って、甘いお豆さんと団子が入った食べ物だよ」
「甘いお豆さん?」
「そう、甘くて美味しいから食べてごらん」

モコモコはその食べ物を口にするのに躊躇していたが、
スプーンですくい、意を決して口に運んだ。
それは予想に反して、甘くて美味しい食べ物だった。

「あ、これ美味しい!」

モコモコはビックリしたような表情でそう言った。

「甘くて美味しいよ!」
「フフフ、そうだろうそうだろう」

私は得意げにそう言った。

「この白いのは何?」
「それは小麦粉を練って丸めたものだよ」
「ふ~ん………(パクリ)
 あ、これも美味しい~♪」
「そうかそうか、それはよかった」

モコモコはほっぺを膨らませ、ハムハムと、とても嬉しそうに食べている。
やはり、柔らかくて甘いものなら食べれるよね~。
ぜんざいに挑戦してみた買いがあったというものだ。
これだけしっかり食べれるなら、病気もすぐに治ることだろう。

モコモコは容器の中のものを全部食べてしまった。

「ごちそうさまでした」
「まだあるけど?」
「ううん、いい」

そういって、モコモコはモソモソと横になろうとする。
疲れたのだろう。
私は背中に手をまわし、ゆっくりとベッドに寝かせてあげた。

「ありがとう」
「いえいえ、体の方は大丈夫かい?」
「うん、でも、少し眠りたい」

さすがに疲れたようだ。

「そうだな。
 それじゃあ、残ったぜんざいはここに置いておくから
 起きたらおじいさんとおばあさんにも食べさせてあげてくれ」
「うん、わかった」

そういって、モコモコは眼を閉じる。
私はモコモコの頭をヨシヨシと撫でる。
モコモコは嬉しそうに目をつむる。

そして、私は窓から外に出た。

       ◇

――その次の日の午前。
村長の家に4人の男衆が集まっていた。
村長、田吾作、栄治郎、モコ爺さんの4人だ。
4人は極めて神妙な面持ちをしている。
重大な事案が発生してしまったのだ。

今回問題になったのは、ムスイが作ったという「ぜんざい」だった。
これは、村にとってあってはならないものだったのだ。

「ふむ、みんな集まったようじゃな
 それでは、今からアンス村会議を始める!」


「今回のテーマはムスイ君じゃ」
「そうか、やはりムスイ君か」
「そうじゃろうとわしも思っとった」
「ムスイ君じゃろうな~」
「そんなことをやるのはムスイ君しかおらん」
「ムスイ君には困ったもんじゃな~」
「うむうむ、まったくじゃ」

「ところで、ムスイ君が何をやったんじゃ?」
「わからん」
「わしもわからん」
「わからんが、ムスイくんじゃな」
「そうじゃな、ムスイ君じゃ」
「うむうむ、ムスイ君、」

内容もわからず、言いたい放題である。

「あ~、コホン。
 それでは内容を話すとしよう」
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